2013年2月15日金曜日

朝起きるとまたホテルのベッド、両脇には両親。
荷造りしが終わり、親父とコーヒーを飲んでいると女がやって来た。最後にそこそこ高級な中華に連れて行く。そこそこの金をとるだけあって両親が本当に美味そうに喰っている。
メシが終わり、両親を空港まで送る。親父は新しい娘との別れが少し名残惜しいようだったが、涙を見せず帰って行った。
私は久しぶりに女の実家に戻った。居間には病院で出来ることはないと追いだされた親父さん。調子は大分悪そうだ。
今日の夜から兄貴のマンションに移るという。親父さんは少し前に兄夫婦と同じマンションに部屋を買っていた。まだ掃除が済んでいないので取り敢えずは兄夫婦の部屋に住むらしい。
夜、兄貴が迎えに来たが調子が悪すぎるので、引越しは延期。先に荷物だけ運ぶ事になり、私も荷物を運ぶのを手伝う。
荷物を運んで戻ってきた私に、親父さんがこのマンションは苦労して買ったので、あとの面倒をしっかり頼むと言った。
まぁようは女と私にこのマンションをくれるという事なんだが、ここらへんが私とこの家族の間でちょっとした”行き違い”のようなものがあるのだ。
親父さんは、日本からわざわざ呼び寄せて悪いとは思っているがこんな良いマンション上げるんだから良いだろう?車と原付もやるよ!だからウンタラカンタラと思っている。
だが私はこのマンションを全然気に入っていない。タダで有る以外なにも気に入っていない。辺鄙な所にあるし、エレベーターもないし、浴槽もない、風呂の水の出は悪しい、温度調整すらもともにできない。出来れば早く引っ越したい。
おまけのモーターサイクルについては、私は元々自分で運転するのが嫌いなので自転車くらいにしか乗らないし、ボロボロの中古車と原付をくれるとか言われても、台湾の車税とか保険料とかどうなん?厄介事のリストに項目が追加されたくらいの思いしかない。
やれやれだ。
取り敢えず親父さんとお母さんが寝てしまったので、私も寝るかと思ったら、女が今日から一緒の部屋で寝るという。今まで別々の部屋で寝ていたのだが。
いきなりどうしてと聞いたら、お母さんから布団が足りない、ベッドに一枚ずつしかない、と言われたという。
私はこの戦国時代のような言葉にめまいを覚えて、女の部屋で寝た。

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