2013年1月23日水曜日

朝起きて飯を喰い直ぐに出かける。元ルームメイトHと合流する。
台湾の婚姻届には証人として二人の人間のサインが必要だ。そのサインをしてもらうためだ。
本当は女の両親にしてもらう予定だったが、婚姻届には私の生年月日を記載しなければならない。それを記載すると私の干支と女の干支の相性が悪いのがバレるのが不味いと女が言うのだ。ここまで来たら両親も反対はすまいだろうが、ウソがバレるまた叱られると言うので、私がHにサインを頼んだのだ。
Hはフリーのデザイナーなので家で仕事をしている。奥さんは仕事に出てるので、昼休みにでもサインを貰うとして、しばらくHの家で待機する事になった。
Hの部屋でまったりと過ごしている。Hはいろいろヤッてるらしく電話がひっきりなし。Hが直で行くのは面倒くさいのでバイク便ですまそうという。
午後に外交部に書類を取りに行くのだが、家から近いので車で送ってくれるという。
Hの仕事の合間に私が女と家族の話をすると、Hは爆笑している。あぁやっぱりあの家族は変わってんだなとほっとする。
しばらくすると女から電話。もしかしたら今日役所に両親がついてくるかもしれないので、そうしたらやっぱり両親にサインをしてもらったほうがいいので、書き間違えた時ようの予備は白紙にしたほうがいいだろうとグダグダ言う。
私は今更なんだと、何のために時間を割いてもらったと思ってるんだと、答えた。もう下らん気遣いにはウンザリだ。
すると女がさっき役所に電話して確認したらサインは外国人はまずいと続けた。Hの奥さんは日本人だ。
この件は、昨日の夜、外国人で大丈夫かと私が女に聞いたら大丈夫。私は念のため朝イチで確認しろと言っていたのだが、すでに時間は昼近い。
私がHにその件を伝えると、Hはバイク便の行き先を変更。Hの友人で私も知っている人間に電話をいれて問題は解決。
昼飯を食った後、外交部で独身証明書を手に入れ、バイク便からサイン入りの婚姻届を手に入れ家に戻った。時間は六時少し前。
家に帰ると親父さんが娘はいつ帰ってくるのかと私に聞いた。もうすぐのはずだと答えると、サッとシャワーを浴びに行ってしまった。
女が帰ってくる。台湾の役所は水曜日は八時までやっているので時間は余裕だ。がグズグズしてるほどの時間の余裕はない。
私はお母さんにじゃ行ってきますと言って出入り口で靴を履こうとしていたら、準備ができた女が二人でちゃんと挨拶しなければならないとまたグダグダ言い出す。
また二人で料理の支度をしてるお母さんのもとへ。女が喋りだすと、話をぶった斬られて、二人で決めてやればいいからと冷たい感じ。女はなんか困った顔をしていたが、私は気にせず行ってきます。
原付を飛ばして、戸政事務へ。ここは役所の戸籍を管理してる部分だけが独立したような機関。
中は日本の役所と変わらない。
結婚関連の窓口に必要な書類を提出する。担当者は国際結婚に慣れてないようでやけに時間はかかったが、約一時間半ほどで手続きは完了。日本の役所やビザの申請に必要な書類も手に入れ、私たちは戸政事務を後にした。
やり遂げた感は、ある。が、結婚した感は無い。
五年前、私たち二人は全ての状況や法律やら何やらを無視して、精神的には結婚しているという事にした。やはり私たち二人はもうすでに結婚していたのだろう。
家に帰ると、親父さんに手続き完了したと報告。適当な日取りで結婚したのでやはり機嫌が悪い。だが親父さん、勝手にやれと言ったのはあんたなんだ。今までの子供はそういえばあんたの機嫌を伺って動いたんだろうが、私は素直なので、勝手にやれと言われれば勝手にやるんだ。
二人で飯を食ってる時に、女が後で両親に、これからまじめに頑張って仕事を探してどうのこうのと話をしろと言った。茶番をやれというのだ。私はそれを適当に流した。
飯を食った後、居間でくつろぐ親父さんとお母さんに、明日日本に帰って手続きを進めますと報告しひたすら荷造り。
両親が寝静まった後に女が何で茶番をヤラなかったのかと私に抗議。私はこう答えた。その茶番はすでにやったし、結果の伴わない言葉をいくら浴びせても、あの二人の機嫌が良くなることはない、無駄だ。

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